農業用ビニールハウスのバイト・パートで最低限必要な準備

さまざまな形のビニールハウス
ビニールハウスの形、大きさ、素材はさまざま
仕事農業

農業従事者としてだけでなく社会人の基本として、携帯電話、ハンカチ、ティッシュは常に持っておいたほうがいいです。農作業は肉体労働で、仕事中、かなりの汗が出るので、場合によっては小さなハンカチよりも大きいタオルのほうが使いやすいかもしれません。

突然雨が降った時のために、私は原付バイクのシートの下に常備してありますが、雨合羽や傘はなくても大丈夫です。傘はビニールハウスの入り口に数本置いてあり、自由に借りることが可能でした。

農業用はさみ、カッター、腰袋、スコップなどの仕事道具は一切、自分で用意する必要はありません。これらもビニールハウスの中に置いてあります。
土を掘るのに使うスコップですが、水耕栽培においては必需品ではないようです。手にしたのは台風で数十体の土のう(土や砂が入った袋)を作ることになったときだけで、ほとんど触れる機会のないままバイト期間は過ぎました。

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日射病、熱中症対策に帽子が必須

農作業で被る帽子
露地栽培なら麦わら帽子、ハウス栽培なら野球帽がいいかも

面接日に「帽子を持ってくるように」と代表者から言われていました。
それはあくまで日差しの強烈な天気のいい日で曇りの日は別にいいだろうと思い、帽子をかぶらずに作業したことがあったのですが、そのときも代表者は私に向かって自分の頭を指さしながら“帽子を”とアピールしていました。
アルバイトを始めてしばらく経ってから聞いたいのですが、代表者は帽子をかぶらずに作業して倒れたことがあったようです。
熱中症の対策として、水分の重要性は以前からよく耳にしていましたが、帽子の重要性について知ったのはこのときが初めてだったように思います。

帽子をかぶることについて、男性の私は特に抵抗はないのですが、女性陣はどうも事情が違うようです。
髪が乱れるのを気にしているのか、かぶらない日のほうが多いようでした。

帽子の種類について特に指定はありません。私は前方のみ「ひさし(つば)」が付いた野球帽を使っていました。代表者はどこかの農業関係機関からもらった帽子で私のと似たような形をしています。
代表者の叔母は、昔の百姓っぽく頭に手ぬぐいです。
代表者の奥さん他、若い女性の方々は、気温が30度超の真夏のときだけ麦わら帽子をかぶり作業に励んでいました。

“ヘルメット”も同じ効果がありそうですが、私自身が使ったことも、他の人がかぶっているのを見たこともありません。農地は建設現場や工場よりも“安全”という認識なのでしょう。

男性は作業着、女性はポロシャツにジャージ

農業の作業服
農作業するときの恰好は多少汚れても構わない服装で

会社や店舗と違い、アルバイトが農作業で着る服を農家が支給することはありません
一見、損に見えるかもしれませんが、その代わり、自分好みの服装で仕事ができます。

つなぎ姿の農業従事者もいるようですが、私が自分で購入した作業着は上下がちゃんと分かれています。右左の胸にポケットが一つずつ。左肩のすぐ下にペン差し。ズボンはお尻に2つ、腰の前面に2つ、両モモに2つの合計6つのポケットがあります。
夏用、冬用で生地の厚さが違うものをそれぞれ2着ずつ。
農業のアルバイトをはじめる以前から持っていたので、お金は特に使っていません。

若い女性の場合、上はポロシャツ、下はジャージという恰好の人がわりあい多い気がします。
私もジャージは持っていますが、もっぱらスポーツ専用で、農業以外の業種も含めて仕事では1度も着用したことがありません。
着心地、作業性は作業着よりもジャージのほうが上ですが、私の場合、この服装ではいまいち仕事に対するモチベーションがあがりません。

年配の女性の農業従事者は、ちょっとダボついてて田舎モノに見えるモンペがなぜかよく似合い
ます。これを着る代表者の叔母を間近に見ても、違和感なく受け入れられました。

ゴム手袋を外しやすくするには?

農業で使う軍手とゴム手袋
軍手の上にゴム手袋を被せると脱ぎやすくなる

農作業は素手でもできないことはありませんが、万が一にも指に傷をつけてそこから出た血がトマトについたりしたら売り物にならなくなってしまいます。
また、茎や葉の臭い・色素が皮膚に残りやすいので、基本は手袋を装着しての作業となります。
その手袋の種類は、“使い捨ての薄手のゴム手袋”です。
ティッシュペーパーみたいに、一つの箱の中に100枚以上入っていました。
農家の支給品です。1日に何枚までというルールは特にありません。代表者は休憩に入るたびに捨てていたようですが、私は1日1枚に限定し比較的大切に使っていました。

使い捨て薄手のゴム手袋の特徴は、伸縮性にあります。手の小さい人も大きい人も男性も女性も、同じサイズの手袋を違和感なく利用できます。
ビニールハウスでこの手袋を最初に見たとき、パン工場でバイトしていたのを思い出しました。似たような手袋で作業していたわけですが、焼き立てのパンをこれで持つととにかく熱くて熱くて、顔に出さないようにするのに必死でした。
病院で使っているのも同じなのでしょうか。医療系のドラマでちらほら見た記憶があります。

この手袋は、人間の手に隙間なくピタッと張り付きます。手の小さい人でもスポッと抜け落ちることなく使えるわけですが、反面、手汗がにじんでくるとべとついて、いざ取ろうとしてもなかなか取れないことがあります。
そこで使うと便利なのが“使い捨ての軍手”です。手にはめた軍手の上にゴム手袋を装着させると、ゴム手袋が直接手に触れることがなくなるため、軍手を取りさえすればゴム手袋も一緒に手からスッポリと抜けます。
この使い方(ゴム手袋と軍手の2枚重ね)は、代表者ではなく奥さんや他のアルバイト女性の作業を見て知りました。

ビニールハウス作業に向いている靴は?

農業で履く靴
農作業するときの靴の一例

ビニールハウスの入り口に、来客用のスリッパが何足か用意されていました。大急ぎで走ったり、重たい荷物を運んだりする内容の業務ではないので、おそらく、これでも作業は可能でしょう。

男性である代表者と私は、紐のない作業靴を履いていました。
女性は皆、紐ありのスニーカーです。
紐なしのほうが、より短い時間で履いたり脱いだりできるので、作業効率はいいと思いますが、全体的にこちらは生地が薄いので、紐ありのうほうが長持ちする気がします。

屋外作業用、雨の日以外の通勤用には紐ありの運動靴です。
ジャガイモの収穫などの屋外作業はまれで、長靴を利用する機会は雨の通勤。地下足袋はビニールハウスのビニールの張り替えなど、一部の用途に限られていました。

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