40代でも趣味として続けられる声楽の特徴、魅力、メリット

娯楽音楽

声楽に興味を持ったのは、高校生の時
当時大好きだった宝塚の真似をしたくて、見様見真似で踊って歌っていた。
歌い方もそれぞれの人を真似して、抑揚の付け方も真似から覚えた。
でも、どうしても真似できない人がいる。

根本的に声の出し方が違うと感じて、私は母に歌を習いたいとお願いした。
当時、私は大学受験を控えており、音大に行く訳でもないのに今する必要はないと一蹴され、結局習うことができたのは大学生になってからだった。
その時の喜びは本当に大きく、スキップしながら楽譜を買いに行ったくらいだ。

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初めての声楽のレッスンで先生に指摘されたこと

さて、初めてのレッスンの日、私は練習していった曲を得意げに先生に披露しようと歌い出した。
その時、
「ゆりさん、声楽は宝塚とは違うのよ(笑)」
歌い出し2音で先生に止められた。

歌謡曲と男役に慣れきっていた私は、低い声もすべて裏声で歌うということができず大変苦労した。
そこから、私の声楽との付き合いが始まったのだ。

先生が厳しく何度か辞めようと思ったこともあったが、続けていくうちに、宝塚の真似をしたいよりただひたすら楽しいが勝つようになり、それほど上達しないまま20年の時が過ぎている。

声楽と鼻歌の違い

歌を歌うということは、とても疲れる
キッチンで鼻歌を歌っているのとは訳が違うのだ。
お腹の支えをしっかりと、肩の力は抜いて、喉を絞めることなく、最後まで均等に息を使い切る
やってみるとなんと難しいことか!

そしてイタリア歌曲の発音や歌詞の意味にまで寄り添って歌えなどと、、、無理に決まっている。
お腹に意識を向ければ他にも力が入ってしまうし、楽しく歌いすぎても最後まで息が続かないこともある。
何度先生に注意されても、どうにもコツが分からない。
時々「今の良かったよ」と言われても、今自分がどうやって発声していたのかすら分からない。
当時は本当に悩んだ。ちなみに、今も全然分からない。何年やっても、できないものはできないのだ。
最早開き直っている。
でも、歌うのは、楽しい。

声楽の練習をする環境

練習する場所の確保も大変だ。
音大生でもなく普通の家に住んでいる私には、もちろん防音室などなく、普通の家の普通の部屋でピアノを鳴らしながら練習をする
場合によってはご近所に聞こえているだろう。
しかし、そんなことはお構いなしに、次のレッスンはやってくる。

ひたすらにイタリア語の発音を練習し、それを音に乗せる。
イタリア歌曲の歌はやたらと愛の歌が多く、この人フラレたら死んじゃうんじゃないかしらと思うような情熱的な人がたくさん出てくる。
その想いをこめて歌えって言われるんだから、自然と声も大きくなるってものだ。
家族からの顰蹙を買いながら、私の歌の練習は続いた。

子供ができてからは、子供たちも歌詞を覚えて一緒に歌ってくれるようになり、とても楽しく練習することができた。
子供がちゃんと歌ってるってことは、私の発音はそれなりにきちんと歌えてるってことだよなと、そんな指針にもしていた。

声楽の発表会に参加するメリット

発表会に出ることは、レッスンを続けていく大きな原動力の一つだ。
人前に立つというのは、特別苦手ではないにしろ、やはり緊張する。
そして、私はピアノの発表会にも出たことがあるが、歌の発表会の緊張はその何倍もする。

だってみんなが漏れなく私を見てるんだもの!
スポットライトも、真正面から浴びるんだもの!
ドキドキ感半端ない!!

でもその経験はおばさんになった今もしっかり活きていて、今は大抵のことじゃ緊張しないし、みんなが私に注目していても、むしろ快感を覚えるくらい
何事も経験だなって今になって思う。

私のためだけに伴奏でピアノを弾いてもらうのも、最初は気恥ずかしいけれど、慣れてくるとこれも最高にキモチイイ。
私の呼吸や歌い出しに合わせて弾いてくれる伴奏は、カラオケのそれとは、ひと味もふた味も違うものだ。
最早あの気持ちよさのために発表会に出ていると言っても過言ではない。

声楽を習いたいと思っている人へアドバイス

今は40代のおばさんになった私だが、子供が小さいとき以外、歌はずっと習い続けている。新しい曲にもどんどん挑戦して、できないことだらけだけれど、楽しいだけを原動力にして続けている。

先生は二度変わって、色々な指導を受けたが、やっぱりできないものはできない
不甲斐ない生徒で申し訳ないなと思いながら、こんな生徒がいて発表会に出続けることで、あと一歩が踏み出せない他の大人さんの助けになればとも思っている。

大人になってから何かを始めるのはとても勇気がいる。
私も大学生になってから始めた声楽でそこからすごい才能が開花するなんて絶対ありえないと思っていたし、一流になれるとかなれないとか、そんなこと関係なく、趣味として楽しく続けられるものがあるって、すごくイイコトだと思う。

何かを始めるのに迷っている大人がいたら、ぜひ背中を押したい。今から始めればいい。今からなりの楽しさが、絶対そこにある。

続けられる趣味があると、生活に張りが出ると思う。
昔みたいに、「レッスンまでに歌詞覚えなきゃ!」って焦ることもなく、のんびり続けているだけだけれど、よし覚えようとか、よし練習しようという気持ちを持つだけで、家事が早く終わる気がする

なんでも続ければ良いってものじゃないとは思うけれど、楽しいと感じられることが全てかな。
人前に立つ度胸、その喜び、歌に出てくる主人公たちの気持ち、いろんなものを得てきたと思う。

また次の発表会に出るために、もうちょっと真面目に練習しようかな、、、なんて。
細く長く楽しく面白く、続けられる趣味に出会えたことに、感謝。

著者
カサブランカ
出身:三重県
学歴:大学卒業 文系
職歴:事務職
趣味:ランニング、声楽、バレエ、ピアノ、パステル画、城巡り、爬虫類、PTA改革

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